阿波おどり「総踊り」中止に反発して決行した記事を読んで考えたこと

徳島市で開催中の「阿波おどり」で、1,000人以上が一斉に踊る「総踊り」を実行委員会が中止したことに反発して、踊り手団体が独自に総踊りを決行したことがTVやネットなどで一斉に報道されていますね。

踊りを奪うことは人間の生理的な欲求を奪うことに近い行為です。踊り手団体側が徳島市や実行委員会に反発して「総踊り」を決行したのは当然ではないかと思いました。

総踊りを決行した皆さまに拍手を送りたいです。

阿波おどり「総踊り」を中止するということは踊り手側の魂を奪う行為

そもそも人類は太古の昔から世界各地で踊っています。人間の魂から沸き起こってくる喜怒哀楽を表現する手段として、音楽や踊りが生まれたというのが私の認識です。

従って「踊り」を中止させるということは、踊り手側の魂を奪う行為に近い訳ですから、納得感が得られなければ反発するに決まってます。

新聞やネットでの一連の報道を見ながら、徳島市や実行委員会は踊り手側に対してどのような内容の話し合いを行ったのかが気になるところです。

日経の報道では阿波おどり「総踊り」を中止させたい根拠が商業的な理由のようです

8月14日の日経朝刊では、以下のように記載されています

(前略)

昨年まで阿波おどりを主催していた市観光協会が多額の累積赤字を抱え、今年は市などで作る実行委員会が運営。入場料収入を増やそうと観客の人気が集中する総踊りを中止し、4つの演舞場に踊り手や観客を分散させる演出を導入した。

2018年8月14日日経済朝刊より一部転載

確かにものすごい人数の観光客が押し寄せれば、そのための警備や交通整理に相応の費用がかかるのは理解できます。また、会場を設営したり、必要な備品を揃えたりするとなると、やはりお金がかかるのでしょう。

ですので、「阿波おどり」を運営するためにはお金がかかるという点は理解できます。

しかしながら、その理由で歴史ある「総おどり」をやめてくれない?という徳島市側の論理は私のような第三者からみても納得感ゼロですね。

踊り手側の「阿波おどり振興協会」からすれば、自分たちが大切にしてきた「総おどり」を商業的な理由で高圧的に解散させられたという感情を抱いても不思議でないですから。

ましてや人間の魂と密接な関係のある踊りを「お上」が取り上げようとすれば、誰だって反発します。

そもそも、市観光協会が多額の累積赤字を抱えたのは踊り手側からすれば「直接関係ない」話ですし、4つの演舞場に分散させて儲けようという徳島市サイドの発想そのものがプアですよね。

踊り手がやりたいこともお客さんが見たいのも「総踊り」なんです。その一糸乱れぬ踊りや迫力を楽しみにしてる訳で、それを4つに分散させるって全く顧客視点に欠けた発想ですね。

阿波おどり振興協会と徳島市が和解するために何が必要か?

人間が「踊りたい」という欲求を抑えつけることは、自然の摂理に反する行為ですので得策ではありません。

世論も味方となりつつある今の状況では「総踊り」を中止するという選択肢は無くなりましたね。どこまで議論したとしても、阿波おどり振興協会側の受け止めは変わらないでしょう。例えが悪いかも知れませんが、徳島市から「子供を産むな」と言われているようなものです。

阿波おどりの開催が経済的な理由で危機に瀕しているのであれば、それを改善する策を両者でとことん考えるべきです。

踊り手側の「阿波おどり振興協会」は赤字を解消させるための様々なアイデアを持っている様子です。そのアイデアを聞く耳を持っていないのは市や観光協会側だというのが私の見解です。

収入を増やす方法

収入を増やす手段としては、「誰から?」という観点ですね。個人なのか企業なのか自治体なのか?収入のルートは多岐にわたります。

例えば、個人と言っても様々な属性の個人からお金をもらう方法が考えられます。

観光客(日本人、外国人)、踊り手、お祭りには出向かないお金持ち

また、最近ですと京都の祇園祭でクラウドファンディングを活用する例なんかもありますけど、そういう事例を徳島市や観光協会はどこまで本気で考えたのかな。。

市や観光協会の上層部は、企業からの広告収入やクラウドファンディングなどの新しい集金のスキームを採用すると困る何かがあるのではないかと疑ってしまいますね。

支出を減らす方法

日経には「市観光協会が多額の累積赤字を抱えた」と書かれていますが、なぜですかね?

私は「まあこういうご時世だから地方のお祭りは赤字になるのかな。。」ぐらいで思考停止になりそうでした。

仮説ですが、市観光協会が上部団体の天下り先になっていて、一部のポジションに就いている方の人件費がやたら高いせいで累積赤字を抱えたという理由でないことを祈りたいです。

あと、市や観光協会と取引のある業者が、長年の付き合いで競争原理が働かなくなり、高い費用で発注してることなんて無いですよね。

仮にそういう不透明さがあったとすると、なおさら今回の事件は今後も平行線をたどる可能性がありますね。

そしてもう一つ不可解なのが、阿波おどり全体の経済効果が100億円と試算されている中で、数億円の累積赤字だけが取り上げられている点です。何か「木を見て森を見ず」な感がしてなりません。

支出を減らす方法としては、市観光協会の経営の問題と阿波おどりそのものの運営に要する費用とで分けて考えたほうが良さそうです。

阿波おどりそのものの運営に要する費用を下げるのであれば、例えば踊り手側に「踊るだけじゃなくて、運営の仕事もやってよ」とか、全国から会場警備ボランティアを募るとか、これだけ知名度の高いイベントですからやり方はたくさんありそうですけどね。

いずれにしても、現状の収入と支出の内訳をオープンにして、具体的な解決策を考えるべきです。昔からのやり方を踏襲してきた結果、多額の累積赤字を抱えて失敗しているわけですから、ゼロベースで考えられる利害関係のない「イベントプロデューサー」みたいな専門家の助けが必要ですね。

阿波おどり「総踊り」決行の記事のまとめ

・人間の生理的な欲求の一つである「踊り」を抑圧してはならない。

・阿波おどりを経済的に破綻させないようにするためには工夫が必要。

・「総踊り」そのものは大切に守っていかなければいけないが、「総踊り」運営方法は斬新なアイデアが必要(従って、新しい考え方についてこれない方は退場して欲しい)

来年の「阿波おどり」必ず見に行こう!

今日はこんなところで♪

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