シンプルで大きな机をDIYしました。
机の天板のサイズは、横1820mm×縦700mm×厚み9mmです。
制作費用は3,000円ぐらいです。
このページでは、OSB(Oriented Strand Board)合板を用いたシンプルで大きな机の制作方法をご紹介します。
机の上にパソコンのキーボードやディスプレイを乗せると、こんな感じになります。
もともと使っていた机は、最初に入った会社を辞めた直後に、椅子とセットで29,800円で購入したものです(上の写真で右端に写っています)。
20年以上の間、私の人生の苦楽を共にしてきた机ですので、相当愛着があるのですが、これからの新しい人生を、手作りの新しい机で送りたいと考えて、一気に自作してしまいました。
材料は、OSB(Oriented Strand Board)合板です。
机が上手く出来たので、調子に乗って本棚もOSB合板+鉄製の柱を用いてDIYしました。
まだ、若干手直しする前の状態です♪
大きなサイズの机の材料の選定
材料の選定は一番悩みました。今回私が制作する机は、一度作ったら十年以上は使いたいものですので、自分が納得できるものにしたかったからです。
かと言って、お金をたくさん払えば良い材料が手に入るに決まっていますので、「できるだけ安く!」というのがポイントです。
タモ
一番最初に考えたのは、タモ材です。
- 高級感ある。質感は最高
- お値段は高め。材料費だけで3万円くらいになりそう。
- 1800×700mmのサイズの天板は市販されていない為、複数の板をダボなどを使って接合する必要がある。段差なく接合するのが難しそう。
- 板が重過ぎて、1人で部屋まで運べない?
SPF
ホームセンターで手に入りやすいのは、SPFですね。
- 研磨や塗装を上手く行えば、高級感を出せそう。
- 比較的安い。
- まっすぐなSPF材は意外と少ない。
- 天板を作るために、1×4 or 2×4のSPF材を5枚ぐらい接合する必要があり、段差なく平らな一枚の天板にするためには、それなりの技術が必要。自分に出来るか??
OSB合板
最終的にはOSB合板にしました。
- 板のデザインが部屋の色に合いそう。
- シンプルなゴミ箱をDIYで作った時に、意外にも上手く出来た成功体験♪
- 1820×910mm×9mmのサイズの板が、近くのホームセンターで1,050円という安さで入手可能
- 複数の板を接合させて天板を作る必要がない。
- 構造用合板なので強度は十分(後でトラブルが発生しました。。)
- どうしても気に入らない場合は、OSB合板で作った机の上にタモ材の板を乗せれば、高級机に変身可能(笑)
楽天でOSB合板を探してみますと、結構お高いです。。。サイズが大きいからかな。。
ご自宅の近くにホームセンターがある方は、ホームセンターで買うことをお勧めします。
価格:2,980円 |
法人用で購入すれば少し安くなる様子ですが、それでも私の家の近くのホームセンターの方が安いですね。。参考まで♪
【法人様のみ配送/個人様宅・現場への配送不可】OSB構造用合板 1820×9×910ミリ 価格:1,534円 |
シンプルで大きな机の木取り図面の作成
さてこの机、サイズは間口1820mm×奥行700mm×高さ700mmです。
この机の形状をイメージしながら、できるだけ無駄なくOSB合板が使用できるように木取り図面を書きました。
この机で必要なOSB合板の枚数は2枚+αです。
あと、少しだけ工夫したのは、パソコンやオーディオなどの配線を机の天板の下に隠すための棚を作ったことです。(最初に紹介した写真では、まだ配線をキレイに収納しきれておらず失礼しました♪)
いざ、ホームセンターへ(OSB合板の買い物)
近くのホームセンターでは、購入した木材のカット(1カット50円)もしてくれますので、図面を持ってホームセンターに向かいました。
私のような素人がDIYする時に、成功確率を高めるためのポイントは「自分で木材を切断しようとしないこと」だと思います。
特に今回のような大きなサイズの板を正確に切断することは、至難の技だと思います。また、我が家のように狭い家では、切断前の巨大な板は家の中に入りません。作業する場所もありません。
そこで、「1カット50円ってちょっと高いな。。」って思いながらも、電動丸ノコなどの工具を買う費用と比べると圧倒的に安く、また正確な寸法の板を早く入手できることのメリットのほうが大きいと考えて、ホームセンターでカットをお願いしました。
以前、シンプルなゴミ箱DIYをした時にもお世話になったホームセンターですので、カットの頼み方のポイントは掴んでいます。
カットを依頼する時のポイントは、切り代を考慮してカットしてもらうことです。
従って、ホームセンターの店員さんに図面を見せる時には、1枚のOSB合板をどの順番で切って欲しいかを明確に伝えていきます。私の図面では、丸数字がカットの順番です。
今回のホームセンターの担当者は30歳前後と思われる若い女性でした。とても、正確にカットしてもらたので、大満足です。誤差は1mmあるかないかです。
[本日の買い物]
- OSB合板 1,050円(税込)× 2枚 = 2,100円
- カット費用 50円(税込)× 7カット = 350円
合計 2,450円
机の組立の前にやること
帰宅後、早速机の製作に取り掛かりたいところですが、
「部屋が狭すぎて、作業する場所がない」
ということで、まずは作業スペースを確保するために、部屋の中にあったものを外に出しました。
今回の「シンプルな机のDIY」で最も大変かつ時間が掛かったのは、部屋の片付けかも知れません。
この部屋の中には、本、雑誌、書類、PC関係のパーツなど、不要なものがたくさん堆積していました。
年末前に断捨離できて、一石二鳥です。
シンプルな机のDIY 組立方法
机の脚の組立 その1
机の側面の板は、700×700mmに切断した板です。
別の板と組み合わせて、T字型の構造にすることで、強度を出します。
板をつなぎ合わせるために使ったビスは、外径2mm×長さ38mmのビスです。
OSB合板の厚みが9mmですので、これ以上太いビスを用いるとOSB合板が割れてしまう可能性があります。
「ちょっと細いかな。。」って思ったりもしましたが、組み立ててみると十分な強度が出ていることが確認できました。このビスでT字型に組み付けた板は、垂直方向の荷重をかけてもビクトもしません。
組み立てる際に、ビスを垂直に打ち込むのは結構難しいので、私は一つひとつ電動インパクトドライバーを用いて下穴を開けてから、ビスを打ち込んでいます。
電動インパクトドライバーは必須ツールですね。これがなかったら、効率よく垂直にビスを打ち込むことは至難の技だったと思います。
インパクトドライバーは穴あけやビス止め等、我が家の工具で出番の多いものの一つです。研磨用のバフを付けて車のボデイ磨きにも使うことができます。
マキタのインパクトドライバーは信頼性も高く、おすすめです。お値段が結構しますが、精度や信頼性が高いので一生使える工具ですね。私自身すでに10年近く大切に使ってきています♪
アマゾンで久しぶりにインパクトドライバーを調べてみました。型式で見ていくと、「TD138DRFX」がヒットします。
私が買った時に、エメラルドグリーンのモデルってあったかな。。
(最近はさらにカラーバリエーションが増えています♪)
机の脚の組立 その2 左右の脚の接合
T字型の脚を2つ作った後、その2つの脚を横長の板(机の天板を支える梁の役割にもなります)でつなぎ合わせます。
机の脚の組立 その3 配線収納棚の製作
机の天板の下に、配線を収納する棚を作りました。
上の写真は、机の脚を手前方向に90度回転させた状態です。
これだけ大きなサイズになってくると、部屋の中で回転させることが至難の業で、本当に大変でした。もう少し広い家だったらな。。。
机の脚の組立 その4 脚の完成
配線収納用の棚の位置を試行錯誤しながら作っていきましたが、いい感じで出来上がりました。
大きなサイズになる程、水平や垂直が狂いがちなんですが、
- 正確にカットされた材料を用いること
- ビスは、垂直な下穴を開けてから打つこと
で、正確に組み立てることが可能となり、ぐらつかない脚ができたと思います。
※実は、ビス打ちを2、3回やり直しています♪
私の腕が未熟で、接合部分がずれたりしたからです。こんな時にOSB合板ですと、やり直した所が模様に紛れて目立たないんです。
失敗した時にやり直しができるというのは、素人には大きなメリットですね。
ここまでに要した時間は3時間ぐらいです。
天板の設置
最後に、脚の上に天板を置いてビスで留めると完成です。
とてもシンプルな美しいデザインの机ができました。
今まで使ってきたどの机よりも大きくて迫力があります。
しかし、大きな問題が。。。
自分で設計した通りの机ができましたので大満足!と思ったのは、ほんの数秒です。
椅子を持ってきて、机に向かってみると、大きな問題があることが分かりました。
天板の強度が足りない。。
この机で一番使用するエリアとなる手前中央部分には、天板を支える梁もなければ支柱もありませんので、天板の上に手を乗せて少し体重をかけると、天板がたわんでしまうんです。。。orz
うーーん、どうしよう。
ちなみに、机の奥には天板を支える梁が通っていますので、かなり頑丈です。上から押してもビクトもしません。人が乗っても大丈夫なぐらいです。
従って、机の手前側にも天板を支える梁を通せば、強度が出そうです。
ですが、あまり大きな梁を天板の下に渡してしまうと、机に向かって座った時に自分の足がぶつかってしまいます。
私はできるだけ、足元の空間を広くとりたいと思っています。
天板を支える構造物 梁と柱の増設
そこで、天板を支える構造物である梁と柱を増設して、補強しました。
- 天板を横方向に支える梁を1本増設
- 天板を支える柱となる板を2枚増設
実際には、まず梁だけを増設して天板のたわみ具合を確認したのですが、まだたわみます。
そこで、上の写真で示したように、天板を直接支える板を2枚増設して柱にしました。
これで、かなり満足できる強度が出るようになりました。
しばらく使ってみて、もっと良いアイデアが閃いたら改造してみます。
ビスを抜けば、いくらでもやり直しできるのが、OSB合板で作る場合の良さですね♪
シンプルで大きな机のDIYのまとめ
寸法や組立の正確さ
OSB合板を用いて、事前にホームセンターで寸法通りにカットしてもらうことで、かなり正確に大きな机をDIYすることができました。
デザイン
OSB合板のシンプルなデザインがとても気に入っています。
OSB合板の色って結構明るいですね。今までの部屋に比べて数段明るくなりました。これは、あまり想定していなかったメリットの一つです。
今までは部屋自体が狭い上に、机の色が濃色だったので、部屋自体が狭く暗く感じていましたが、一気に広く明るい部屋ができた気分です。
かかった費用
- OSB合板 2,100円
- OSB合板カット費用 350円
- ビス 450円
合計2,900円
これに、最後に補強用で使った柱と梁のOSB合板の材料費がプラスαでかかっています。
続編でご紹介しますが、OSB合板を用いた本棚を製作した際に、余った板でこれらの補強用の板を作りましたので、プラスαという記載にしました。
コレだけのサイズの机はほとんど市販されていないと思いますし、家具屋さんなどで特注すれば、(材料にもよりますが)10万円以上は軽くすると思いますので、相当安く出来たと思います。
強度や加工のしやすさの観点から見たOSB合板のメリット
【強度】
OSB合板は、板を立てた状態での強度は相当なものがあります。構造用合板と呼ばれるだけの事はあります。
しかしながら、今回のようにOSB合板を机の天板として使うような場合は、脚(=天板を支える構造物)の設計に、工夫が必要です。私のように天板の下の開口部分が広すぎると、天板がたわんでしまいます。
【ビスの取り付けやすさ】
今回の組立では外径2mmのビスを用いました。OSB合板は比較的柔らかいので、ビスの打ち付けはかなり容易な方だと思います。
【OSB合板の模様】
OSB合板にランダムな模様があるおかげで、ビスの頭が全然目立ちません。一旦打ち込んだビスを別の場所に打ち直しても下穴を開けた跡を探すのが大変なぐらい紛れ込んでしまいます。失敗を気にせず作業できるのは初心者に優しいですね。OSB合板の意外なメリットです。
OSB合板のデメリット
【ササクレ】
OSB合板は細かい木片を固めて板にしたものですので、どうしても引っかかったり、ササクレが出てきます。私はデスクマットを敷いて使っているので気になりませんが、直接肌が触れる使い方をする場合は注意が必要です。
【におい】
OSB合板は接着剤で木片を固めているためか、接着剤特有のニオイ?が残ります。時間とともに消えていくものですが、最初のうちは少し気になりました。
(2020年4月18日追記:OSBの机DIYから2年半経過しました。OSB材特有のにおいは完全になくなりました。今日も広い机を快適に使っています)
コメント
薄板の断面と垂直の方向へねじ止めするのは一般的じゃないと思います。
下穴を開けて固定するのは正しいですが、
天板のような重量が想定される用途では肉薄のためネジ部の木片が避ける可能性が高いです。
無難に角材や金具を使って、広い面と垂直にねじ止めした方が強度がでるとおもいますよ。
sさん
アドバイスありがとうございます。
確かに広い面と垂直にネジ止めした方が強度が出ますね。
私はOSBだけで制作することにこだわっってしまい(安いので♪)、角材や金具を使うという発想がありませんでした。
制作後8ヶ月ほど経ちましたが、薄板の断面が裂けていないのはラッキーなだけかも知れません。
次回製作時の参考にさせて頂きます。
ありがとうございました。