4月の穏やかな日のこと、自宅でで2泊3日の断食に挑戦してみたのですが、夫婦二人ともひどい体調不良になったので予定を繰り上げて1日で中止(リタイア)しました。
座禅や断食は時々メディアで取り上げられることがありますので、興味を持っている方も多いのではないかと思います。
ですが、一歩やり方を間違えると自分の体を命の危険にさらす可能性があることを、身をもって知りました。
そこで、これから断食に挑戦してみようとお考えの方に「これだけは気をつけて」という注意点を紹介します。
それは「水分補給の方法」です。
こんな基本的なことを忘れて断食をやってしまった為、大失敗の断食でした。
僕たちは断食後2日間ぐらい頭痛と吐き気に悩まされました。
このページでは、以下の内容を紹介しています。
- 自宅で断食をする時のスケジュール(カリキュラム)の例
- 断食中の食事メニュー
- 断食をして良かったこと
断食っていいかも?やってみる?よしやろう!
何気なく自宅にあった雑誌(※)を読んでいてら、「断食道場」の特集がありました。
以前から座禅や断食には興味があり、1泊2日の座禅道場は過去にも数回やってみたことがあるのですが、断食はやったことがありませんでした。
断食道場の記事を読んでいくと、「断食後、体に起きること」として以下の内容(※)が書かれています。
- 内蔵の休息
食べすぎ、飲み過ぎで疲れた内臓を休める - 自然治癒力が高まる
自律神経やホルモン系、免疫系が刺激され、本来の体の機能を取り戻す - 食生活が改善する
味覚のリセットで素材の味が分かるようになり、食生活が改善される - 体の大掃除
脂肪が燃焼し、むくみが取れ、体が軽くなる - 脳のデトックスる
頭が空っぽになり、爽快な気分になる
(※)雑誌プレジデント 2022年4月1日号「食と体調の新常識」より引用
僕が何気なく、「断食って面白そうだね」と話してみたら、妻がノリノリだったので、早速2日後に自宅で断食をやってみることにしました。
断食スケジュール(カリキュラム)の見本~我が家流断食道場~
単に断食するだけでは今一つなので、朝から晩までのスケジュールを立ててみました。
普段自宅で生活する時に、朝から晩までのスケジュールを30分から1時間の単位で立てたことなどなかったので、この段階から新鮮な気持ちになりました。
参考までに、下に紹介します(薄い緑色で着色したセルは食事です)
我が家流の断食道場の特徴は、断食だけでなく座禅の要素も取り入れて、作務(掃除)、写経などをスケジュールに入れたことです。
断食道場@自宅の食事メニュー
断食というと、「全く何も食べない」と誤解していたのですが、必要最小限の食事はとります。
雑誌プレジデントで紹介されていたメニューを我が家流にアレンジして、朝昼晩のメニューを作りました。
朝食
上のスケジュールでは、朝食はニンジンジュースですが、起床直後は白湯(ぬるめのお湯)を飲みました。
起床後に水や白湯を飲むことは普段の日でもしますので、特別なことではありませんが、「いよいよ断食道場が始まる」という高揚感があります♪
続いて、朝ごはんのメインディッシュのニンジンジュースです。
すりおろしたニンジンを頂きました。とても薄味です。
昼食
昼ご飯は葛湯(くずゆ)です。
お椀の底に沈んでいるのは梅の種です。種の周りに微かに貴重なカロリー源となる梅肉がついています。ご飯粒はありません。
朝ごはんは軽く済ませたり抜いたりすることもありますが、昼食がここまで質素なものになることは滅多にないですよね。
「いよいよ本格的な断食が始まった」と感じた瞬間でした。
一口ずつ味をかみしめながら(といっても薄味ですが)おいしく頂きました。
液体が胃の中に入るので、空腹感は多少ごまかせた感じがします。
夕食
夕食は味噌汁と葛湯です。
昼食は食器が1つでしたが、夕食は食器が2つあるので「倍に増えた」と狂喜乱舞しました。(大げさ)
味噌汁に具は入っていません。。画面右の葛湯は昼食と同じものです。
昼食も夕食も食事の時間は5分ぐらいでした。
どれだけ一口ずつ味わって食べたとしても、10分以上かけて食べることは不可能です。
(当初のスケジュールでは30分も取っていました。。)
断食中の活動(アクティビティ)
断食中は座禅の作法を取り入れて、普段自宅でやらないようなことをしてみました。
座禅
自宅近くに本堂でお参りのできるお寺があるので、お寺まで出かけて座禅をしてみました。
座禅と言っても座り方や座禅の時間などをあまり堅苦しく考えず、頭の中を空っぽにして何も考えない状態を作れたらよいのではないかと思っています。
自分の座りやすい体制で座って、目をつぶらず、1~2mぐらい前の畳の目を見て集中します。
集中し始めると、このお寺の本堂の近くを流れる川の音に気付いたので、僕は水の音に集中しました。
初回なので20分ぐらいできればと思ってスタートしたのですが、結局16分ぐらいで終わりにしました。
作務(掃除)
自宅の掃除は普段もやりますので、せっかくなので普段やらない雑巾がけをやってみました。
これも座禅道場に行ったりすると、お寺の本堂の雑巾がけをすることがありますので、その内容を参考にしています。
「自宅の床を最後に雑巾がけしたのはいつだろう?」というぐらい、久しぶりに雑巾がけを行いました。気持ちがいいですね。
写経
ネットで調べれば、般若心経はいくらでもヒットしますので、ペンと紙(とやる気)さえあればすぐに写経ができます。
僕は写経自体が好きなので、今回のアクティビティの中に入れています。
本当は筆ペンが良いのですが、水性ペンで写経しました。一字一字丁寧に書いていくと、50分ぐらいかかります。
トレーシングペーパーに書き写すような感覚で、なぞり書きしながら手軽に写経したいという方向けに、こんなセットもあります。
断食1日目の体の変化 ~頭痛と吐き気~
多少空腹を感じることもありましたが、3:00PM頃までは特に問題ありませんでした。
おそらく、前日までの食事のストックで体調が保たれていたのだと思います。
ですが、3:30PM過ぎぐらいから、頭が痛くなったり、痛くなくなったりを90分ごとに繰り返すようになりました。
また、過密?なスケジュールをこなしたせいか、空腹のせいか、7:30PM過ぎには起きていられなくなって、予定よりも早く就寝(※)することになりました。
※次の日に聞いたのですが、妻は寝床に付く前に吐いてしまいました。
※極度に眠くなった理由は、ガス欠だったからかもしれません。
断食2日目の体の変化 ~脱水状態との闘い~
2日目の起床は6:00AMの予定でしたが、起床前から僕も妻も猛烈な頭痛と吐き気に襲われました。
いつもにないレベルで唇がカサカサ(※)になって皮がめくれてくるほどです。
断食を続けるのは危険だと判断して、妻と二人で「やめよう」と決めました。
自宅でやってることですので、ほとんどお金がかかっていないこともあって、(むしろ普段の生活時よりもお金を使っていない)やめる判断をする際に躊躇することはありませんでした。
僕は激しい頭痛をこらえながら、近くのコンビニまで行って、レトルトのお粥、ドリンクゼリー、カロリーメイトを買って水分、塩分、ビタミン、糖分などを補給するようにしました。
体の弱った妻には、セブンで買ったドリンクゼリー(鉄分)がかなり好評でした。
張り切ってスタートした断食道場は、あっけなく1日で終了となりました。
(※)唇がカサカサになったのは、脱水症状の典型的な症状だと思われます。僕たち中年世代が脱水症状になると、脳梗塞や心筋梗塞などのリスクが高まるので、危険な状態だったと思います。
断食道場の振り返り① ~頭痛と吐き気の原因~
水分補給を誤って脱水状態となってしまったからだと分析しています。
と言っても、喉が乾くたびに水や麦茶を飲んでいました。ですが、水や麦茶を飲んでるだけでは、ちゃんとした水分補給にならないんですね。
決定的に欠けていたのは塩分だと思いますが、ポカリスエットやアクエリアスなどのスポーツ飲料水に含まれているような成分を少量でも良いので摂取しておくべきでした。
運動中の脱水症状対策や熱中症対策で、水を摂取するだけではNGということは分かっていたのですが、「断食」という言葉に影響を受けたのか、水やお茶以外を摂取してはいけないと自分達で勝手に行動にブレーキをかけていました。
これが危険の源です。
「断食」という言葉に惑わされないよう、必要最小限の水分+ミネラルの補給をくれぐれも忘れないで摂ってください。
断食道場の振り返り② ~断食をやってよかったこと~
わずか1日の断食道場でしたが、心や体に変化が出ています。
体重・体脂肪率
体重・体脂肪率はしっかり落ちていました。
(いずれもタニタの体重計で測定)
体重:70.4kg→68.0kg 1.4kg減
体脂肪率:21.9%→15.9% 6.0%減
僕の場合は、体脂肪率※の減り方が著しかったです。
予定通り、2泊3日で断食していたらさらに減っていると想定されるので、興味深いです。
※断食中はお酒を飲まなかったことも良かったのだと思います。
脱スマホ・PC(デジタルデトックス)
断食中は、やむを得ない連絡を除いてスマホやPCを極力使わないことにもトライしてみました。
断食中のスマホ使用時間は、1日10分ぐらいとなり驚異的な少なさです。
普段何気なくスマホを見ている時間を読書に当てようとしたのですが、座禅・写経・作務などの過密なスケジュールと頭痛により、読書をする時間までは持てませんでした。
ですが、頭の中がスッキリした感じがします。
時間管理
休みの日にしっかりスケジュールを決めて行動することは今までほとんどありませんでした。今回は1日のスケジュールを緻密に立てておいたので、振り返るとあっという間の1日でした。
また、「次に何をすべきか?」ということがあらかじめ決められていると、一つのことに集中できるメリットがあると感じています。
あまりスケジュールをキッチリ立てすぎるのも窮屈ですが、1日のポイントとなる行動に対してスケジュールや到達目標(何ができたら終わりか)を決めておくのが僕の性格には合っていることに気付きました。達成感を得やすくなるからかもしれません。
写経
般若心経の意味をちゃんと知りたくなりました。
わかりやすく般若心経を解説している本がいくつも出版されています。自宅にあった般若心境の初心者向けの解説本を、改めて読んでみたいと思っています。
最後に
僕たちにとっては、頭痛と吐き気との闘いとなってしまった断食道場でしたが、断食によって得られることも多いことが分かりました。
これから初めて断食に挑戦しようと思っている方は、僕たちのような失敗をしないことをお祈りしています。
合掌
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